にのだん社会保険労務士事務所

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にのだん社会保険労務士事務所だより「たすき」令和5年6月号(No.43)

【①労働保険料の年度更新について】

 年に一度、7月10日までに労働局へ提出する労働保険料申告の時期となりました。今年は特に令和4年度の確定保険料を計算する際、雇用保険料率が令和4年4月締め分から9月締め分までと、10月締め分から令和5年3月締め分までで異なるため、それぞれの期間の賃金総額に雇用保険料率をかけて算出する必要があります。

 一般の事業では令和3年度は被保険者負担、事業主負担合計0.9%に対して、令和4年度は前半で0.95%、後半で1.35%と大きくアップしています。計算すると前年度よりは間違いなく雇用保険料率のアップにより、労働保険料の負担が増える事業所さんが多いと感じます。

 計算結果が不安だと感じる事業所さんはネットで「令和5年 労働保険料年度更新」等で検索すると厚労省が提供する労働保険料更新計算ツールのダウンロード方法など紹介しているページが多数あります。

 ツールに人数や金額、保険料率や昨年納付した概算保険料等を入力すると正しい労働保険料が確認出来ますので、ぜひともご活用ください。

【②SNSに投稿したい心境の危険性】

 最近ネットで話題になったのが、プロ野球の試合で少年が自分のところに飛んできたホームランボールを取ろうとしたところ、それを遮るように大人がホームランボールを奪ったという動画が拡散され、その対象者(大人)の名前や住所と思われる情報が、ネット上に多数公開されました。さらに火に油を注いだのが、奪ったと疑われた本人が、その後ホームランボールを取った写真をSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)にアップしたことにより、誹謗中傷に晒される事態になりました。

 今回話題になった人のようにSNSに自身の出来事や行動をアップしたいと思う心境は私自身、SNSを頻繁に利用しているので、分からなくもないと感じました。

 私は数年前からフェイスブックを活用して、自身で投稿する機会も多数あり、興味のない人からは「わざわざ投稿しなくても良いのに」と思われる内容もアップしてしまうことがあります。

 建前的にはアップした内容は数年後に振り返りとしてフェイスブックで確認できるので、日記的な要素として価値のあるSNSであると感じますが、本音を言えば自分の投稿が相手にどう反応されるのか、一人でも投稿内容に同感して欲しい、感動してもらいたいなど心の中で考えているのかもしれません。

 しかし最近は投稿する数も段々と減らすようにしました。かつて写真を公開した時に、一緒に写っていた人から「勝手にアップしないで欲しい」とお叱りを受けたこともあり、念には念を、かなり慎重に投稿するように変化したのも理由のひとつです。

 SNSを活用する人は、アップした時のことを想像し、周りの反応を期待してしまう気持ちが強くなると、その基になる行動が時には非常識であり、相手を不快に感じさせ、今回の事例のような拡散に繋がってしまうのかもしれません。 

 前から話題になっている「バイトテロ」もそうです。投稿で「うける」ことばかり想像して、とんでもない行動で会社やお店に大きな損害を与えることもあります。会社やお店を守るためにも就業規則の作成や入社時の誓約書など従業員に対する規律を守る周知や研修の重要性を改めて感じました。

~最後までお読みいただきありがとうございました~